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グループ魂 納涼ゆかた祭り、ZEPPなんばライブ!

8月21日に、ZEPPなんばにて「グループ魂ライブ/~20年いうてもこんなもんちゃいます?いうてもin大阪~ 」に行ってきました。
「あまちゃん」震災回から2年、とうとうここまで来ました。

http://www.g-tamashii.com/

「グループ魂」はあまちゃん当時に動画でみるまで現役の俳優さん達がやっているバンドだとも知らなかったのでした。
今時の若者がやってるヒップホップとかのバンド??と思い込んでいて。
更に紅白の「きみにジュースを買ってあげる♡」でして、歌詞だけ読んで「おい!酷い内容だな!」と怒っていました。・・色々な理由で知る方がいると思うのですが、あまちゃんに感謝です。

ライブというより「コンサート」と呼ぶ世代でオールスタンディングだったですが無事に帰ってきました。浴衣着ている人も多かったです。


破壊さん、圧倒的なエネルギーです。
放射するエネルギーが華に見える人。
スリッパを投げるタイミングも、心をさっと掴んでくるし、目が離せない。
それでいて、まだ余力がある感じが凄まじいなあ。
ライブも公録も上へ下へと愛嬌振りまいて、エネルギーでパンパンな感じ。


暴動さん、ほんとに楽しそうにギター弾くねえ!
ニコニコ笑ったり、眉をキュッとひそめたり、ギターの世界に浸っているのが伝わりました。裾のスタッフさんへの指示も手早く楽しそうでした。
次の日のラジオの公録も常に「宮藤さん」だったのですが、(紅白の審査員席でも映画撮影現場でもああいう感じかな。でもよく笑っていて素敵でしたよ)暴動さんは別の人格が宿っている気がします。最後のモノトーンのお衣裳にヒョッとなりました。
ガリガリさんかなあと思ってたのですがスラッとしてます。

カヲルさん、大きな目で何度か目があった気がします。
博愛主義のアイドルでした。

バイト君。確かいじられ役かと思っていたのですが、中の人の村杉さんのご結婚と言うおめでたもあり、リスペクトキャラに上昇されていたような・・。
ご結婚おめでとうソング「村杉友一」をカンペノートを前に勇ましく歌ったバイト君を、破壊さんが猫耳オンで凄く怖い顔で見守っていたのが忘れられません。

石鹸さん、中の人は朝ドラに出演の合間を縫ってのドラマー仕事。
ツアーでは一番忙しい人だったのかも。寸劇も面白い役で、涼子可愛かった!
カオルさんのセクハラに耐えている姿がいたいけすぎる。
そこに王子様のロフトの店員破壊さんが現れなるなんて脚本の宮藤さん優しいです。
自分は涼子さんと同い年なのでじんわり響きました。

遅刻さんと小園さん、残念なことに立ち場所がカオルさんのお腹&暴動さんの前でしたので、じっくり演奏を見ることができませんでした・・。ライブ盤がでたら熱く観ます!

遅刻さん、立ち位置の為じっくりと見ることはできなかったのですが、華のあるギターでした。

小園さん、後ろからガッチリ占めている感じ。「できる男」の雰囲気を醸す人ですね。

後から聞くと、こちらがわはお子様連れママさんチームとか私のようなお一人様が多かったですが、破壊さん&遅刻さん小園さん側は、後から聞くと、破壊さんが煽りまくるためかモッシュすごかったらしいです。

破壊さんこちらにものっしのっしとやってきて、高速で腰を振ってくれました。
なんだろこの人!
バイト君もずれたズボンを直してくれました。
「練習しない曲をやってみよう!」コーナーで「沖縄行きたい」タイミングあわせのギターから、石鹸さんのドラムがドコドコと加わっていく辺りゾクゾクしました。

昨日で日比谷の野音にてツアー終了、魂の皆さんはそれぞれの道に戻っていかれますが、また来年でも帰ってきてくれないかなあ。また来てね!
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河瀬直美監督「あん」

河瀬直美監督作品「あん」を観てきました。
ドリアン助川さんの原作を先に読んでいまして、あらすじは頭に入っていました。
原作がとても素晴らしかったので、河瀬監督がどう撮られていくか気になっていました。

「これまで、自分とまったく関係のない人たちだった。それなのに今、彼らは内側に入り込んできて、なにかをささやこうとしたり、困ったような顔で見つめてくる」

生気を帯びた言葉の美しさが印象に残ります。


余談ですが、私の住んでいる街に「こぶし館」という建物があります。
教会のような小さいホールと台所、寝室等居住施設がある、山を背にしたちょっと変わった間取りの建物です。
普段は無人で、玄関も空きっぱなし。
写真展やお芝居の公演など時々催されています。

久松山を背にして、風が吹くと木々が葉を揺らすのが窓から見えるのが美しく、「夢の住居」でした。

「こぶし館」の2階の目立たない場所に書斎があります。
ハンセン病の歴史や、療養所で暮らされている方の詩集などが所蔵されていました。
「こぶし館」は元々は故郷から隔離されたハンセン病の元患者の方が、宿泊できるために作られた施設だそうです。
私にとっての「あん」は、原作とこぶし館の風景を思い浮かべながらの鑑賞になりました。


小さいどら焼き屋を営む千太郎の元に、ある日訪れた老女の徳江さん。
時給も半分で良いので働きたいと申し出る。
最初は断った千太郎だが、常連の少女、ワカナの一言と徳江さんの残してきたあんの抜群の美味しさを知り、雇うことにする。


映画でも原作でも好きだったのは、仕事の楽しさを描いている事です。
客足の遠のいているどら焼き屋で、どんな風においしい餡を作っていけば良いか、千太郎が徳江さんの教えを乞いながらが試行錯誤していきます。
努力が実って、少しずつ賑わっていって、徳江さんもあん作りから接客に移って行って、常連さんと会話も弾んで明るい熱気が満ちていく。

あん作りは完璧な徳江さんが、皮作りには四苦八苦して、皮担当の千太郎さんを思いやる場面も可愛らしかったです。

常に変わらない森羅万象と対照的な人の営みは、「働く」ことだと、河瀬監督もドリアン助川さんも捉えられているのかもしれません。
お店から離れた徳江さんが、一気に老け込んだのも分かる気がします。

早くに明らかにされますが、徳江さんはハンセン病患者で、ワカナ位の少女時代に移されて、ずっと療養所で暮らしていました。
結婚も妊娠も、死も療養所で済ませました。


噂が広まったのか、どら焼き店から客足が途絶える場面も、そっけない撮り方でした。
らい病だ、とはっきり指摘する千太郎の家主さんはまだストレートで、
人が偏見から何かを忌諱する瞬間は、本当にあっけないものなのかもしれません。
ちょっと妨げになりそうなもの、ストレスになりそうなものから目を離してしまう。

私がハンセン病政策に感じることは、日本社会の無視と無責任です。
患者さんを隔離するのが国策だった時代もありました、治る病気だと分かったのに、引き続き隔離も綴られていました。若い時分に故郷から離された人達が社会の営みに戻ることも叶いませんでした。

たとえば患者の方の苦難を描いた映画の場面に涙しても、同じ場所に泊まりたくはない、と感じてしまう、普通の人々の心理の流れがあるのではないでしょうか。
それに抵抗するには、強い意志と曇りのない目が要ります。
目が曇ったままでも生活はできますが、それによって振り落とされる何かは少なくない。

ですが、映画も原作も、「あん」は、「こういう惨いことがあった」という怒りや悲しみではなく、生を全うした人の喜びや、日々の暮らしを描いていっています。人の尊厳への視線があります。

徳江さんの樹木希林さん。
好きな女優さんですが更に好きな人になりました。
その人になりきる、その人の上に流れる時間もともに表現される。巧さを超越して、
徳江さんは淡々としていながら、おばちゃんでコミカルで。
悲しみも、全て受け入れていった人が、「働きたい」と願った姿に、最後の好奇心や「やる気」が感じられて愛おしかったです。

永瀬正敏さんの千太郎。
重罪を背負っている彼ですが、お店や自室を清潔に保っている事が、彼自身の個性を感じさせられます。スクリーンを通して感じたのですが、調理する動作が品があり、美しい!
すごく個人的な感慨なのですが、永瀬さんのファンになった「隠し剣・鬼の爪」から11年の久々の地元映画館上映でした。
「あん」は延長が決まり、映画館も普段よりは埋まっています。これはすごい事なんです。映画ファンの多い都会のスクリーンではないですから、自然と映画に引き付けられた人が多いではないでしょうか。

原作を読んで、自然に「千太郎は永瀬さん」と思えて、それは間違いなかったです。
これで、新しく永瀬さんのファンになる方も多いと思います。
これからも様々な役を演じてほしい、と心から思います。


若菜役の内田伽羅さん。
あの年頃の女の子って、時々膨張した感情でダルマ状態になって、外見はぼうっとしてているように見える子もいますね。
原作の若菜ちゃんはいい子のイメージばかりありましたが、伽羅さんの存在感ですごくリアルに肉付いた気がします。
大人になることで、どんどん芽吹いて行って聡明になる人ではないかなあ。


少ない場面の登場でしたが、若菜の先輩役の大賀さん。
三月に見たお芝居「結びの庭」でもガッチリ観たのですが、やっぱり感じの良い演技されます。若いけれど引きだしを多く持っている人だと思う。これから期待です。

オーナーの浅田美代子さん。
実は原作では邪悪ささえ感じる人だったのですが、(クワイエットルームにようこその西田おばさん並み)浅田さんだと、世話するものが多すぎて、あらゆるリスクを避けようとしている女性のように思えました。
もしかしたら、旦那さんの支えを無くして、ばたばたと忙しく過ごしている人なのかもしれません。


療養所は、建物も道も剪定する人が老いていったためか、緑に埋もれそうなのに泣けましたが、緑の一つ一つが、亡くなっていかれた患者さんの骸と地続きにあるのですよね。

徳江さんが、千太郎と若菜の中に大きなものを遺していったのも、2人の涙で伝わりました。千太郎が、悲しみから一つの光明を見つけ出したのも。
千太郎の涙が忘れられなかったです。
中の人の永瀬さんの演技と共に泣けたのは初めてだったかなあ。(今までかっよい、かっこよいばっかりだったのでした)


最後に先に繋がる希望があったのが素晴らしかったです。
木々が太陽からエネルギーをらって生きていくように、人は楽天性によって前に歩いていくのかもしれません。
徳江さんの面影をみて、ああ自分も人生の折り返し地点についているのだなあと感じました。
せめて、曇りのない目を持って生きていきたいですね。

岩松了さんの「結びの庭」

前回の記事執筆はもう一年以上前!
長らく席を空けておりました。
この一年、仕事したり農作業したり今度は坂道でこけて病院のお世話になったりしていました。

先月から今月にかけて、森崎事務所「結びの庭」松江公演を観劇しました。
遠征と言う言葉もそぐわない位とっても近い場所の公演です。近すぎて次の日始発出勤になりましたが、長く舞台ファンやってるとこういう事もあるものだなあとしみじみしています。

岩松了さん、実は苦手な部類の演出家さんでした。
映像で作品拝見したのですが、透明感や俳優さんの美しさは伝わったものの、どーにも「わからない」世界でした。

そんな岩松了さんが脚本演出、出演までされる舞台を、なんどか映画で拝見していた女優の麻生久美子さんと、朝の連続テレビ小説の「あまちゃん」の脚本等手がけられている、宮藤官九郎さん主演で観に行くことになるとは、「こういう事もあるものか」としか言えなかったです。このメンバーが中国山脈超えられるとは思ってみなかった、。

さてさて舞台。
木々の生い茂る庭と、美しい邸宅。新進気鋭の弁護士と、美しい妻。
2人はまだ結婚して1年で、お互いに愛し合っている。

恋は激しくていい加減で人を馬鹿にさせ、白いものを黒いものに変えます。
でも結婚生活を営むには、別種の努力が必要になります。
2人の生活を継続するためには、夫と妻、「家庭」という役割を演じる面もあるのでないでしょうか。

弁護士でもある夫ー水島慎一郎は、まだ愛する女との恋を成就させた喜びに酔っている。
経団連会長の令嬢でもあった妻ー瞳子は、妻としての座を守り、理想の家庭を作り上げようとする。

麻生久美子さん。美しいです。
凄く作りこんでおられるなあと感じたのですが、その造作は、女優としての麻生さんの佇まいにもつながる気がしました。

(しかしいつでも、同性の心をぞわぞわっとさせる役柄を演じられている方です)

家政婦の丸尾さん役の安藤玉恵さん。
善良で、瞳子にどれだけ高慢な態度を取られても笑顔でいなす女性。
それは、彼女が「理想的な家政婦」という役割を勤める為なのですね。
純粋でいじらしい故に、無意識に物語を引っ掻き回すトリックスターになっていました。

水島の秘書・近藤役の太賀さん。
若くて、純粋で鋭敏ゆえに、力強い味方にも、不穏な場の展開に真っ先に影響を受ける羽目にもなる。
全てが100%。存在感も柔軟性もある役者さんでした。
まだ若い俳優さんですが、地に足をつけた印象を受けました。
どら焼きもしゃあと食べる姿も見たい。

平穏な暮らしに突如入り込んだ訪問者・末次には岩松了さん。
キュートでした。最初観た時は「プーさんみたいだな」。
豊かな声量に、なんとも愛嬌のある雰囲気です。悪意は全く感じなかったんですね。
そして覗く重厚さ。素敵な俳優さんでした!
岩松さんが様々な役で、映画ドラマに姿を見せる理由が分かった気がします。

水島慎一郎役の宮藤官九郎さん。
不思議な俳優さんです。
反射と感応から役を作り上げる俳優さんを目の当たりにしたのは初めてです。
個性は強い人だと思います。ひょろっとしてたりとか、猫背だとか、ちょっと癖のある声の響きとか。
でも、それ以外に背負うものは無に近い。麻生さんとは好対照ですね。

多分相手の言葉に反応する感覚が人より極めて早いのではないかと思う。
舞台を、「物語」ではなく「その状況に置かれた人の時間の経過」として捉えられているのではないかなあと、感じます。
宮藤官九郎から始まり、水島慎一郎で終わりました。

特に笑わせようする場面でもないのに客席から笑いが出ていました。
シーツをずるずる引きずっていたり(かわいい)、言葉を繰り返したり。
水島としての演技に、客席の人も感応したのでしょうか。
一生懸命に迷う姿は哀愁があり、時として滑稽に見えるのかも。

俳優さんの口を通すことで、流れるように美しく響く台詞も忘れがたかったです。
時間の経過と共に変わっていく照明も、常に存在を主張している庭も、とても美しかったです。

明確ではない終わり方で、終演後は「?」マークの顔の方も居たのですが、上品で美しい舞台だったように思います。
舞台の上に出る人の行動には濁りも私欲もなく、自分の誇りと相手を思う心が際どいバランスを取っていました。

水島夫妻は、これからも額縁の中に描かれた夫婦のように、清涼で美しい2人として生きていくのでしょう。
生まれも育ちも違う人間同士が結ばれて生きていくにはどうすればよいのか。
役割を勤める事、後ろ暗くても何らかを共有すること、岩松さんの出した答えの一端一端を見せてもらった気がしました。

「KANO」~高い熱度と、吹き抜ける風

 大阪アジアン映画祭、オープニング作品「kano」を鑑賞しました。
 台湾の西南部の街、嘉義にあった高校「嘉義農林高校」が、日本統治下の1931年に全国中等学校野球大会で準優勝まで進出したという実話をもとに作られた映画です。
 タイトル「KANO」は「KANO」から採ったもの、中等学校野球大会は現在甲子園で行われる全国高校野球大会ですね。

 すべてにおいて力強い映画でした。
 若い球児たちの、教え導く近藤先生の、ダムを作り上げる八田技師の、体温が伝わってくるように高い熱度を感じました。
 ひたすらにまっすぐ一本道のドラマです。
 のどかに遊び半分に野球生活を楽しんでいた生徒たちが、かつて日本の中等学校野球大会の指導で挫折した近藤先生と出会い、野球の技術を学んで甲子園に出場する迄。
 日本統治下の物語なので、部員たちは日本人名、日本語で話しています。大阪出身の子は大阪弁を話していたりします。日本人と漢民族、昔から台湾の地に住んでいた原住民の血筋の人、3つのルーツの少年たちで構成されたチームです。

 ライバル学校との戦い、卒業していく高校生たちとの別れ、ひたすらのひたむきな努力、そして甲子園へたどり着く。
 
 高い熱度を持ちながら籠らないのは、出てくる人のほとんどがさわやかな佇まいだったからでしょうね。豊かな水郷の上に吹く風のように涼しい風が流れていきます。

 近藤先生は私財をなげうって指導に当たりますが、生徒たちとの関係は野球のみを通して教え導く立場を守っています。近藤先生を支える奥様も、娘たちも明るくて可愛らしい。  
 とても魅力的なシーン、美しい場面をさっと撮り、すぐさま時間は移り変わっていきます。
 これみよがしな場面が一つもありません。

 ちょっと笑える所も多い。
 先生のいう事をそのままストレートに真似る天然の男の子とか、眼鏡をかけている子に「メガネ」と呼びかける近藤先生の言葉とか。

 ネガティブな負の視点を持っていません。それらしいのは、野球チームの人種構成を揶揄してくる日本の新聞記者だけですね。負の面や弱さを中心に描いていくのはドラマの源かもしれないのですが、大画面で3時間人の目を引きつけておける力を持つのは、人の持つ陽の面が、圧倒的に輝いていたからではと思います。

 途中から、甲子園に初出場しながらも敗れてしまうチームのキャプテンが登場します。彼も、嘉義の少年たちと同じくらいに丁寧に描かれています。

 敗者の立場になるキャプテン役の俳優さんがとても美しい、いい面構えしていて、大変な努力して甲子園にたどり着いたのだと分かる。だからこそ、嘉義の野球の持つ凄さを見抜いたのかもしれない。相手の強さを見抜いた上で負けた彼が、嘉義の存在を、長く心に残し続けて、やがて台湾を訪れる場面も忘れられません。
 彼の上に流れる時間と、台湾と日本の歴史が重なっていくのです。

 嘉義農林高校の、無垢で無心なエース、アキラくん。ムードメイカーで天然ぶりが可愛い平野。家族に愛される、ど根性の小池。
 農林高校の先生たち。ただいるだけで絶対的な存在感を見せている近藤先生。
 永瀬正敏さんファンですが、これほど、大予算と人員を投じた大作映画の画面に生える存在なのだと改めて知りました。スケールの大きさと、俳優さんの持つ人間性の蓄積が相乗効果になっていました。理屈ではありませんね。古武士のような少しの疲弊感も色気となり、これは30年間の、高山のように聳える永瀬正敏さんの俳優歴があったからこそ、創り出せた人物像の気がします。
 いつも柔和な笑顔の八田技師さんの佇まいも素敵でしたね。

 この映画の鑑賞中に、思い出した台詞がありました。
 好きな漫画の中の言葉で、漫画の中では最も壮絶な風景のあと、放たれた言葉です。
「KANO」の終盤戦、アキラ君の投手を務める姿を見て連想しました。

「その朝がくるなら私たちはその朝に向かって生きよう 私たちは血を吐きつつくり返しくり 返しその朝を こえてとぶ鳥だ!」

 なるべく早くに公開されてほしいです。
 一番の希望は8月の甲子園シーズン!
 北海道の、九州の、横浜、日本全国の球児たちに見てほしいです。
 球児だけでなく、何かに打ち込む人々たちすべてに何かの力を与える映画だと思います。
 (あと、忘れてはならないのですが、野球部の若者たちはは爽やかなイケメン揃いですよ^^)


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(追憶書き)映画「弥勒」神戸KIITO FIlm Orchestra & spacial art installation ver.

八月十日、神戸市にて開催された林海象監督の映画「弥勒」のイベントに行ってきました。
京都造形大学の学生さんと、教授を務める林監督の共同作業によつて製作された映画です。原作は稲垣足穂の「弥勒」。
この映画は通常の映画のようにBGMが収録されたものと、無音で収録され、映画館にて生オーケストラの演奏と共に鑑賞するもの、二つのフィルムがあります。

今回は生オーケストラバージョンでした。もちろん指揮者は音楽監督の渡邊祟さん。

会場のKIITOは、元は海外に輸出する生糸の検査場でした。
歴史のある場所です大変広大な建造物で、そのホール全体が会場でした。

主演俳優・永瀬正敏さん撮影の写真のもとには花が飾られ、薄暗い会場に入ると、真ん中には映画中に出てくる「ファルマン三型 複葉機」の原寸大の模型が。
その周辺に、画家のはまぐちさくらこさんのライブドローイング、映像作家の東海林毅さんによる、足穂作品の言葉から創り出したCGタイポグラフィー作が公開されていました。
「弥勒」の一映画のもとに、多くのアーティストさんが集っていました。

永瀬さん写真の前に飾られた花


ゲスト出演は京都で活躍されるパフォーマンス・グループ「GEAR」の皆さま。
映画のオープニングに誘導してくれました。
心を持つ人形と、ロボットの交流。人形によって特殊な力に目覚めたロボットたちは、マイムにマジックを披露してくれます。自分たちでできたことに驚きながらの披露は可愛かった。

山田章博さんのイラストが好きで、GEARのアクトはいつか見てみたいと思っていたのです。「弥勒」が夢をかなえてくれました。

GEARのメンバーが誘うと、複葉機に「弥勒」の少年たちが現れます。

「弥勒」は、稲垣足穂の投影でもある、主人公江美留の少年時代と青年時代、二章に分かれています。
少年時代の江美留と友人達を演じるのは、学生さんからオーディションした女優さん達です。透明感があり、初々しく凛々しい少年たちでした。

そして青年時代の江美留を演じられる永瀬正敏さんもおいでになっていました。
お忙しい間を縫い、会場の設営に長い時間携わっておられたようです。
映画の終了後は、映像作家の須永秀明さんのアート・フィルムが公開されました。
少年役を演じられていた女優さんが、今度は「女」の様々な貌を演じています。
白が基調の画面で、静かな音楽の流れ中で声なく踊り、泣き、笑う女達。
神戸公演だけの上映だとしたら勿体ない、綺麗な作品でした。
まだ役者さんのピュアな存在感があるからこその美しさだと思います。
時折映し出される永瀬さんの皺の深い男の貌との対照が強く印象的でした。
いつかDVDで拝見したいです。


「弥勒」の叶えてくれた夢がもう一つあります。
私は永瀬正敏さんのファンです。もう四年になりますが、実際に同じ場にいられたのは今回が初めてです。関西は映画の撮影にたびたび来られていたのですが、イベントとして表に出てこられることはあまりありませんでした。

今回はサイン会まであり、永瀬さん、監督をはじめ、出演者様から頂きました。
永瀬正敏さん。
丁寧な物言いをされる、穏やかな方でした。
白い軽そうな素材のロングコートに、同色のシャツ。
差し色としてターコイズブルーのジャケット。大変にセンスの良い方なんだ……と実感しました。夏らしくて爽やか。でも「弥勒」の世界とどこか重なるような雰囲気があり。そして華奢!

サインを書く時も、とても丁寧に対応してくださりました。
サイン頂いて良いですが、とお願いすると「こちらこそ、いいですよ」と快くオーケーてして下さりました!どこから来たのかと言うととかなり驚かれていた感じでした(汗)

私は地方の一ファンにしかすぎないですが、永瀬さんはただでさえ多くの人に会い、多忙なさなかだというのに、真摯に向かい合って下さいました。
握手させて頂いたのですが、やわらかで温かな、でも手を使い仕事する人の手の印象を受けました。

今まで、映像か写真類でしか永瀬さんに触れることが無く、どこかスクリーンの向こうの世界に住む人、という印象がありました。8月でようやく、同じ世界の人なんだなあと実感が沸きました。

永瀬さんファンの素敵な皆さまとも、Fbやtwitterでお世話になっていたのですが、今回はじめてお会いすることができました。前日も、今回はお会いできない方からも、メールでサインの貰い方などアドバイスも頂けて!本当に勿体なく嬉しかったです。

次に永瀬さんが出演されるような催しに出る時はもう少し外見とも精神とも磨いていきたいと思います。

あまりにすべてが幸せな日で、その後日常に記憶が埋もれてしまうのが惜しくて、帰ってきた後は一日寝ていました。その後しばらく時間が経って、日常に記憶が薄まってしまうのが辛くて、ここに記録しておきます。

今月21日には、青森県黒石市「津軽伝承工芸館」で生オーケストラバージョンの公開があります。何と野外上映です。もちろん林監督や、永瀬さんをはじめとする役者さんも登場されます。
更に新しい演出での女優さん達のお芝居、オリジナルの映像作品の公開もあるようです。
青森パーションオリジナルの最新の音響を設計されているとか・・・・・・。贅沢な催しになりそうですね!

北の地の方、美しい夢を見たい方、週末には青森に足を向けられてみてはいかがでしょうか。

最後になりますが、設営に携わられた京都造形大学の学生さんは、大きな創造力を発揮されていました。
創り出す側だけではなくて、チケット購入の時でも大変お世話になりました。
学術の傍ら、一つ映画製作やイベント主催に携わられるのは、並大抵の底力ではない気がします。
ブログでも書いたビブリオバトルの時のように、創造力、伝達力を兼ね備えた人々に感じます。
今後も、学生さんや卒業生さんの携わった作品に触れられるのを楽しみにしています。

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プロフィール

高砂 舟

Author:高砂 舟
twitterもやっています。
@takasago_fune

偏った本読みと太極拳が趣味です。低レベルですが腐です。
今はグレアム・グリーン継続中。星野道夫さん、宮澤賢治氏、藤沢周平氏をよく読んでいます。
植田正治氏の写真も大好物。

大人計画とグループ魂とっかかり中です。

宝塚は長く観ています。観劇回数は少なくとも、おばあさんになるまで細く長く見ていきたい所存。

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