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対の美

 映画を見ていると「絶対的な対」に出会うことがあります。
 独立した人格を持つ二人の人間なのだけど、陰陽のような対照的な組み合わせです。

 このコンビネーション、上手くピタッと嵌まると映画がぐっと面白くなるのですよね。
 同性で年齢が近い組み合わせに限ります。男女や大人と子供だと、別の関係性になりそうです。


 代表的なコンビといえば1960年代黒澤映画の三船敏郎&仲代達矢さんです。
 精悍でまっすぐな三船さん、同じように骨太だけれど、とらえどころがなく微かに生々しい暗さも浮かばせる仲代さん。
 二人は実際は10年以上も年が離れている同士ですが、仲代さんは存在感で負けるところが全く無かったです。


 黒澤映画以外にも、お2人は様々な監督作品にて共演しました。東宝のトップスターの三船さんに対し、仲代さんは新劇役者、どの映画会社の作品にも境無く出られる立場だったからと思います。
 50年代から60年代、邦画黄金期の大手の映画会社は専属のトップスターを雇い、会社の異なるスターさん同士は共演することはできませんでした。
 映画が娯楽の中心だった頃はそれも華の一つだったかもしれませんが、テレビ出演も禁止でしたので、やがて不自由を強いられる枷になっていたようです。


 さておき。仲代&三船コンビは「天国と地獄」の方が個人的には好きです。犯罪被害者と捜査にまい進する警部という役割ですが、仲代警部さんのかっちりした背広姿が素敵でしたね。自分の子供と誤り、運転手の子供を誘拐される権藤・三船さんのカリスマ性か何かに惹かれて、だんだん捜査に妄執じみた色が滲んでくるのもポイントです。

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 もう一つのお勧めはマイナーな作品ですが岡本喜八監督の「血と砂」。仲代さん=大尉、三船さんは万年曹長。
 顔を合わしているのが短い上、三船さんが仲代さんをぶんなぐってたりするのですが(仲代大尉が童○扱いされたりも^^;)分かれる間際に無言で見つめあう場面とか、さりげない信頼感というのが出てました。
 映画そのものも、少年兵の鼓笛隊を中心とし、音楽映画としてもよく出来ながらも、戦時の無残が浮かび上がる・・。忘れられない作品です。

 
 
 現代の名コンビといえば、
 「007カジノ・ロワイヤル」のボンド(ダニエル・クレイグさん)&ル・シッフル(マッツ・ミケルセンさん)です。
 ここまで徹底的に「対」に拘った役作りは珍しいと思う。ブロンドと漆黒、熱情と鉄面皮、肉体と頭脳。
 予告編からその対は際立っていました。今は「悪役も普通の人風」というのが常識になっている気がしますが、シッフルさんは全身黒のヴァンパイア・スタイル。この姿で「実はいい人」と想像するのは難しいです。
 ナチュラルスタイルが多かったマッツさんにとっても冒険だったのでは?

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 映画評にシッフルさんは弱い、という意見も少なからずあったのですが、これ2人の勝敗が50/50のぎりぎりのものだったからでしょう。そうでなければ、最期の拷問シーンへ続く緊迫感がでなかったと思う。
 ダニエル・クレイグさんのボンドでなければ、マッツ・ミケルセンさんのシッフルはいなかったのでは。
 
 こういうめぐり合いも一種の運命ですから、またタイプの違う作品で共演されほしいなあと夢見ています。
 名コンビは至宝。 

 (以下は妄想コーナーの為たたみます)

 ダニエル&マッツは弾けたコメディ映画を見てみたいです。
「フレッシュデリ×ホテル・スプレインティド」みたいなの。
 別に妄想しているのは「走れメロス」。メロス=ダニエル、セリヌンティウス=マッツ(王様はマチューさん)
で処刑場クライマックスは3000人動員ロケというのはどうだ!・・・
 誕生月にごめん、ダニエル。

 
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プロフィール

高砂 舟

Author:高砂 舟
twitterもやっています。
@takasago_fune

偏った本読みと太極拳が趣味です。低レベルですが腐です。
今はグレアム・グリーン継続中。星野道夫さん、宮澤賢治氏、藤沢周平氏をよく読んでいます。
植田正治氏の写真も大好物。

大人計画とグループ魂とっかかり中です。

宝塚は長く観ています。観劇回数は少なくとも、おばあさんになるまで細く長く見ていきたい所存。

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