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「Aの記憶」永瀬正敏・旅をする男

 3月11日、BS朝日にて「Aの記憶」を見ました。
 永瀬正敏さんが、東北の青森県に通われ、青森の人々や芸術を撮影されていくというドキュメントです。 青森県立美術館にて17日より個展も開かれます。
 
「青森朝日放送開局20周年記念 永瀬正敏写真展 "Aの記憶"」

 青森県ははるか遠い地で趣味のPBMでお世話になっている方がおられる程度の知識でした。東北は岩手を何度か旅しているのですが、青森は足を踏み入れたことがありません。


 永瀬さんは歴30年になる映画俳優さんですが、同時に趣味の域を超えたカメラマンでもあります。知っている限りでは、映画版濱マイク(1993~)の頃から撮影を続けられていたと思います。

写真家永瀬さんのお仕事の一つ。良い顔されてます。

 雑誌にも度々作品が載っているのですが、纏まった写真集の刊行や個展はいまだなされおらず、美術館のギャラリーでの写真展開催は今回が初めて。


 ドキュメントは空港から降り立ち、岸壁や採石場、湖畔など青森の様々な場所を撮影して歩く永瀬さんの後を追っていきます。よく知られた観光地は取り上げてはいないようです。
 5カ月の撮影期間の間、ロケーション探しも丹念に行なわれたのだと思います。


 最初は軽装だったのが、最後は厚いコートにマフラーぐるぐる巻きというスタイルに、季節の移り変わりを感じます。
 通して、晩秋から真冬の、曇り空の元に強い風が吹く天気が印象的でした。永瀬さんもロングカーディガンやコートをはためかせての撮影でした。


 最後の撮影のあたりなど、凍みた道路の上を、鳩といっしょに滑りながら歩かれていたりして、冬の辛さが伝わりました。
 (今回永瀬ファッションも充分に拝見したのですが、冬に凍みる土地は普通のブーツだと大変かもしれません。)

 暗くなる中、衣装を着られた方を撮影するなど、時間との戦いもあったのではないでしょうか。


 青森では被写体の方や、スタッフの方すべてに丁寧に対応される姿が印象に残りました。物静かで、口数は少ないけど表現は的確で。礼儀をとても大切にされている方だと思いました。


 対する青森の人々も、淡々と向き合われていました。
 三味線奏者の方の笑顔が印象的でした。
 年の瀬の神社の風景は、寒気深い中の賑わいが伝わり、見ていて心が温かくなりしまたよ。


 今年の青森県は特に豪雪被害ばかりに注目されていたのですが、美しさや風俗など様々な面が永瀬さんの写真によって知ることができるのではないかなと思いました。


 永瀬さんの映画俳優としてのお仕事も、写真家としてのお仕事も綿密さや真剣を感じます。
 時間と集中力をかけられるか、または身を削って取り組まれるか。
 映画「毎日かあさん」では、12キロ減量、今回は青森に通われて3万枚撮影(写真展で展示されるのはそのうち500枚とか)など。


 効率性とか器用さとかとはかけはなれたやりかたではありますが、そうしてやがて一つの格を得ていく永瀬さんの姿は、メンタルぶれぶれの自分には格好良く見えます。


 かつて写真館を営まれていたお祖父さんの姿も目にしました。お若い頃の写真でハンサムさん^^
 今後は全国を回って、47冊の写真集を作りたいとのこと。
 永瀬さんの経歴に「旅人」という言葉も加わりそうです。


 時代劇「隠し剣 鬼の爪」で、田舎で一生を終えようとする侍が、やがて旅立っていくという役を演じられていて、山田洋次監督は永瀬さんに対して「美男子なのだけど地方出身者の匂いがする」と表現されていたのですね。林海象監督も「地の匂いがする」と言っておられました。


 また、「お年寄りの顔」をよく撮られるといわれた永瀬さん、人が積み重ねられた時間に、センサーが働かれるのかもしれません。


 その土地に長らく住んでいる方しか撮れない写真もあると思いますが、旅をする人だから、地の匂いに敏感な人だから撮れる写真もあると思います。


 これから旅をされる中で、どんな写真を撮られていくか、どんな人をファインダーに収められるのか、是非見てみたいと思います。次は「M」。永瀬さんにとって一番身近な土地宮崎県に行かれるそうです。

 私は遠隔地なので見にいくことはできないのですが、近隣の方、ぜひ春の青森県立美術館、「Aの記憶」を見にいかれてくださいね。


(愚痴的夢想 )もう本気で、日本海新幹線を望んでしまいます。
山口~山陰~石川(能登演劇堂だよ)~山形(月山見たいでがんす)~青森。それぞれ陸の孤島なんですよね。
ですが、山陰の右側内で新幹線をつなげるだけで数千万と知事も言っていましたし、私も一つ一つ旅していくしかないですね。
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プロフィール

高砂 舟

Author:高砂 舟
twitterもやっています。
@takasago_fune

偏った本読みと太極拳が趣味です。低レベルですが腐です。
今はグレアム・グリーン継続中。星野道夫さん、宮澤賢治氏、藤沢周平氏をよく読んでいます。
植田正治氏の写真も大好物。

大人計画とグループ魂とっかかり中です。

宝塚は長く観ています。観劇回数は少なくとも、おばあさんになるまで細く長く見ていきたい所存。

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