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「小さな学校」~まなざし

 普段日参させて頂いているブログ「遺言」様より、神奈川県の山間にある、小さい学校のドキュメントのDVDを頂き、拝見しました。

 子ども達が6人と先生が9人の、とても小さな学校の1年です。
 静かな映画だった気がします。
 子ども達と先生の声の他は、大きな音と言えば車の通りがかる音位。
 代わりに豊かな里山の自然が、子ども達を包むように存在している。
 緑、霜、雨、時折差し込まれる自然の様相がとても美しかったです。

 秋の音楽劇で子供たちは「篠原の素敵な音をプレゼントしましょう」と歌っています。
 彼らはどんな音を聞いて日々を過ごしているのでしょうか。

 淡々としていて、泣き声も喧嘩の声もなく、聞こえるのは笑い声です。
 物語はなく、ただ来年には閉校してしまう学校の日々を映し出しています。
 時々「のせさん」という人がカメラを持っているのが分かります。「のせさん」も声がない登場人物ですね。

 そんな中で、子供達は輝く素質を持ってすくすく育っているのがわかりました。
 成長著しいむっちゃん、一言一言が絶妙なひろくん、言葉は少なめだけど、温かなあすかちゃん、命に対して繊細な感覚を持つたくやくん、笑顔が美しいゆいちゃん、日々の生活に澄んだ眼差しをむけるあんなちゃん。
そして先生たち。


 先生が子供達を見る、温かい視線の中にときおり、真剣なまなざしが混じるのが印象に残りました。人を教え導く仕事の厳しさを感じます。

 先生も子供たちも、光り輝く玉のような存在なのだと思いました。
 本当は、人は誰でも透き通った輝くものを持っているのですが、今は世間の作り出す様々な観念にふりわけられ、その人自身の良さが見えなくなっています。

 校長先生が後ろから筆を持っての習字のお稽古。
 水遣りのホースから生まれた二本の虹。
 放射線状に広がる一輪車。
 学校がなくなるのと歩みを合わせるのか、少しずついなくなっていく学校で飼う動物たちと、あんなちゃんあすかちゃんの準備するエサに寄ってくる山鳥。

 忘れられない場面ばかりです。ただ、日常に目にするシーンなのに、なぜ心に残るのでしょうか。
 見ていると、自分の中にある子供が、傍らにすわって目を凝らしているのを感じます。
 この映画は、見ている人の心の中の子供を思い出させる力を持っているのではないかなと思いました。

 とても静かな中に、130年の歴史が終わろうとする重みが淡々と迫ってきます。
 学校は今終わろうとしますが、子供たちは成長を止めません。
 二つの時間が交差するのが、終わりの歌声だと思いました。

 頂いてから何度もDVDを見返しました。むっちゃん達のような無垢な視線も、先生たちのような厳しくも暖かい眼差しも、それぞれ持てる人になりたいと思います。
 ここには人の素の存在の輝きが見て取れます。
 いつかぜひ、映画館の大きなスクリーンで見てみたい映画です。

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プロフィール

高砂 舟

Author:高砂 舟
twitterもやっています。
@takasago_fune

偏った本読みと太極拳が趣味です。低レベルですが腐です。
今はグレアム・グリーン継続中。星野道夫さん、宮澤賢治氏、藤沢周平氏をよく読んでいます。
植田正治氏の写真も大好物。

大人計画とグループ魂とっかかり中です。

宝塚は長く観ています。観劇回数は少なくとも、おばあさんになるまで細く長く見ていきたい所存。

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