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入院していました

時間がたつのはあっという間で、もう一月前になってしまうのですが、一週間入院していました。病名は「虚血性大腸炎」。

ビロウな話になりますがご勘弁ください。
一日中なんとなく胸の下あたりが苦しかったのですが、夕食の油ものがキーになってしまったのか、夜10時にきりきりと搾り取られるような腹部の痛み、悪心、寒気に下痢が起こり、そして下血がありました。

それまでにもこういう症状はありましたが、今回は次の日の夕方になっても下血が収まれりません。家人に車で送ってもらってそのまま入院しました。

同時期に緊急に罹っていた方は、熱中症とか40℃の発熱の方もいました。しんどそうだった。・・

感染症の疑いがあるということで、最初の2日間は病室に居続けでした。
点滴のみで横になっているしかないのですることといえばテレビと読書と妄想です。

テレビの「あまちゃん」を楽しみに、あとはひたすら本を読んでいました。
アキちゃん可愛い。

宮部みゆきさんの「小暮写真館」、中上健次全集など。
最近は中上健次をよく読んでいるのですが、病中に「熊野集」はちょっと濃厚過ぎました。死とか血とか性描写多いよ。
説話的世界から日常の世界まで、紀州を舞台に時代を縦横に行き来語っていく文章は、引力がありました。「蝶鳥」「海神」「勝浦」「葺き籠り」が好きだったかな。
全集の裏表紙には中上さんの肉筆原稿がプリントされていて、まるで呪文のように見える独特な文体なのですが、書かれている文章は透明感がありますね。「淀んでいながら清らか」の表現通りです。

内視鏡検査も初めて受けました。腸がターンしてるところに管が当たると腸の中から痛みます。冷や汗かきっぱなしで、看護師さんに足押さえられてました。
自作の腐作品の人々が頭に浮かんでいました彼らにごめんなさい。

家人は毎日来てくれましたし、義理実家も実家の身内の人にもお世話になりっぱなしでした。もっと重い疾患で治療中の身内もいたのに、有難いやら申し訳ないやらでした。
同室の方とたくさんお話しできたし、わざわざお見舞いに来てくれた友人もいて、人の有難さを感じました。
健康が一番です。私も入院するまで、胃腸の具合が悪いということに全く気が付きませんでした。(後から、飲んでいる心療系の薬は便通を悪くする作用があると助言受けました。そうなのか。)

ちなみに入院費は高額医療ぎりぎりに。
保険も古い型のままでしたので痛い痛い;0;最低限、入院一日目からの保障したほうがいいですね。

ただひたすら寝ていた一週間ですが、何も気にせずに無の状態で過ごしていると、次の日が来るのが楽しみになってくるのですね。
人って基本的に明日に向かおうとするものなのだなあ。

私はまだ「時間には限りがある」という実感は持てないでいるのですが(ポシティブな人ってそれが腑に落ちているらしい、だから、時間を無駄にしない)
後悔せずに、ただそこにじっとしているのではなく、伝えたいことはどんどん伝えて、やりたいことをやっていかないとなあと思いました。
勿論、体を大切にしていかないとですね。

環大生さんのビブリオバトル

 京の都では映画「弥勒」の光背の輝きがキラキラしていたようです。ロイヤルプレミア~完成披露試写会、成功おめでとうございます。
 自分は神戸に行きますよ!永瀬さんの出演映画、初日近くにスクリーンで見るのは初めて、それもご本人が登場されるそうですので正直足が震えます。

 そんな中で昨日は投票後に、鳥取環境大学の学生さんが主催される「ビブリオバトルin鳥取」に観戦にいきました

 紹介される本は、小説から漫画、句集など多種多様でした。
 昨今の出版本がメインでしたね。
 どうしてその本と出会い、どの要素に魅力を感じたのか、紹介者さんご自身の個性や来歴と絡めながら表現されていっていました。

 再読して下準備をきっちり行ったり、ただ「ココが面白い!」と言うだけではちょっと足りなくて、伝える人の個性がどれだけ伝わったかということで本の魅力も見る人に届くのかも。

 優秀賞の方も「前日本を読み終えたばかり」という方とか、「四畳半神話体系」の紹介されてて場が温まった時の「猫ラーメン」(作品中に出てくるラーメン屋)の一言が効いた方も^^;
 
 自分の学生時代に比べると、学生の皆さんは本当に表現力があり、遥かに大人に見えました。(自分は元いじめられっこだったこともあり、恐怖感からすごく狭い世界にいた気がします。それなりに楽しい生活でしたが、もっと表現したり、人と触れ合えばよかった。)
 イベントを盛り上げようとするエネルギーや、来客への心遣いも感じられて、ピッとこちらの背すじも伸びました。全体的に温かく、明るい気持ちになりました。
 「弥勒」学生スタッフさんも同じエネルギーを持っているのかもしれませんね。

 自分がもし「ビブリオバトル」参加したら何紹介しましょうね。
 007や中上健次だとちとただ作品内容のここ萌えポイントのレビューに過ぎなさそう^^;

 たまたま隣席に県内の河原町で古本屋さんを営業されている方がおられて、市内の新しい古本屋を教えて頂けたのも収穫でした^^市内の書店が閉店ということでガッカリしていたのですが、読書文化そのものはまだ続いていっていますね。

 

「小さな学校」~まなざし

 普段日参させて頂いているブログ「遺言」様より、神奈川県の山間にある、小さい学校のドキュメントのDVDを頂き、拝見しました。

 子ども達が6人と先生が9人の、とても小さな学校の1年です。
 静かな映画だった気がします。
 子ども達と先生の声の他は、大きな音と言えば車の通りがかる音位。
 代わりに豊かな里山の自然が、子ども達を包むように存在している。
 緑、霜、雨、時折差し込まれる自然の様相がとても美しかったです。

 秋の音楽劇で子供たちは「篠原の素敵な音をプレゼントしましょう」と歌っています。
 彼らはどんな音を聞いて日々を過ごしているのでしょうか。

 淡々としていて、泣き声も喧嘩の声もなく、聞こえるのは笑い声です。
 物語はなく、ただ来年には閉校してしまう学校の日々を映し出しています。
 時々「のせさん」という人がカメラを持っているのが分かります。「のせさん」も声がない登場人物ですね。

 そんな中で、子供達は輝く素質を持ってすくすく育っているのがわかりました。
 成長著しいむっちゃん、一言一言が絶妙なひろくん、言葉は少なめだけど、温かなあすかちゃん、命に対して繊細な感覚を持つたくやくん、笑顔が美しいゆいちゃん、日々の生活に澄んだ眼差しをむけるあんなちゃん。
そして先生たち。


 先生が子供達を見る、温かい視線の中にときおり、真剣なまなざしが混じるのが印象に残りました。人を教え導く仕事の厳しさを感じます。

 先生も子供たちも、光り輝く玉のような存在なのだと思いました。
 本当は、人は誰でも透き通った輝くものを持っているのですが、今は世間の作り出す様々な観念にふりわけられ、その人自身の良さが見えなくなっています。

 校長先生が後ろから筆を持っての習字のお稽古。
 水遣りのホースから生まれた二本の虹。
 放射線状に広がる一輪車。
 学校がなくなるのと歩みを合わせるのか、少しずついなくなっていく学校で飼う動物たちと、あんなちゃんあすかちゃんの準備するエサに寄ってくる山鳥。

 忘れられない場面ばかりです。ただ、日常に目にするシーンなのに、なぜ心に残るのでしょうか。
 見ていると、自分の中にある子供が、傍らにすわって目を凝らしているのを感じます。
 この映画は、見ている人の心の中の子供を思い出させる力を持っているのではないかなと思いました。

 とても静かな中に、130年の歴史が終わろうとする重みが淡々と迫ってきます。
 学校は今終わろうとしますが、子供たちは成長を止めません。
 二つの時間が交差するのが、終わりの歌声だと思いました。

 頂いてから何度もDVDを見返しました。むっちゃん達のような無垢な視線も、先生たちのような厳しくも暖かい眼差しも、それぞれ持てる人になりたいと思います。
 ここには人の素の存在の輝きが見て取れます。
 いつかぜひ、映画館の大きなスクリーンで見てみたい映画です。

「Skyfall 」~ジェームズ・ボンドはどこに行く


007シリーズの新作「SKYFALL」を初日に鑑賞しました。
本拠地・英国では史上最高のヒット作とのことです。それまでのトップだった「アバター」が十一か月掛って作った記録を二か月以内で打ち破る快進撃!
英国では生きる伝説なのでしょうね。


個人的には監督のサム・メンデス氏の作品は好みの作品が多く、スタッフさんもダニエル・ボンドのお披露目作である「カジノ・ロワイヤル」組&メンデス組ということで大きく期待していました。


ダニエル・クレイグ演じるボンドシリーズは「カジノ・ロワイヤル」と「慰めの報酬」と二作続きましたが、今作「スカイフォール」との間には深い川が流れる印象を持ちました。
経験を積み、ボンドはベテランになりました。全二作と比べて、顔に深く皺が刻まれ、「伝説の」揶揄交じりですが呼ばれる007です。

演じるダニエル・クレイグさんの顔つきが変わったということではないのですよね。
(同年公開の「ミレニアム」でのミカエルはかなり若い役作りです)ダニエルが「スカイフォール」のボンドに合わせて作り上げられた貌だと思います。相変わらずの役者魂。

二時間半の中で、彼は自暴自棄になり、人を救おうとし、失い、相変わらずの無茶を見せて傷だらけになり、人を敬い、ジョークを飛ばします。

個人的には「慰め」から歳月がたち、組織の中での立ち位置も変わってきたのか、ボンドも「人の中で働く」ということを意識しだしたのかもしれません。今までにはない情感を感じました。クールで無駄な事しないボンド中佐も好きだったのですが、若さを失った代わりに、図太く人間味も増しました。
繊細で豊かな感情がなかにある男性だと、十二分に伝わって、惚れ直しました^^


そんなダニエル・ボンドと同様にずしりと重い二時間半です。
ドラマもアクションも密度が深く、例えるなら香り強く、フルーツやナッツの中身もたっぷり入り、長年持つブランデー・ケーキのような質感です。

「カジノ・ロワイヤル」のスタッフさんが復帰されたということもあるのでしょうが、ダニエルの全身を使ったアクションが至る所で見られます。とても無茶です。力技です。

ボンドカーにボンドバイク、そしてボンド重機も復活!

特に早馬を乗りこなすようなバイクの操縦姿は格好良いなと感じました。
ダニエルのボンドとバイクはよく合いますね。


モロッコ→ロンドン→上海→マカオと舞台を変えていくのですが、それぞれの画面のカラーが異なるのが面白い。上海は深海のように静かで美しく、マカオは猥雑で過剰。
特にマカオは、ディーラーの女の子の眼福なスタイルからカジノで飼っているペット…?まで「そこまでやるか」と感じさせるものがありました。

ボンドの好色ぶりもいかんなく発揮。男性にセクハラも受けていますがこの人ヘテヘテですね。原作でやらかした「いきなりタオルいっちょで女の子強襲☆」を見せてくれて鼻の奥がつんときました。ボンドはそれでいい!

でもとうとうカミング・アウトしてしまった気がしてなりません。ボンドシリーズの孕んでいた同性愛的志向を。今後もそれでいってほしいです。

最初から終わりまで、巨大な列車のように突き進むパワフルな作品です

「古い物が好き」とボンドの台詞であったように、現代と古い時代のものとカクテルされているのも面白さの一つ。「現代のジェームズ・ボンド」として疾走していたダニエル・ボンドシリーズですが、彼は古きものにも愛着を感じているようです。
MI6の仮庁舎のデザインや、ボンドの着る服など、クラシックの回帰が至る所に感じられました。「古い物が好き」という彼の根源も見えます。
要するに、古いところで育ったから…なのかな。

特に心に残ったことは、登場人物すべてが、機能的に繋がり何らかの美しさを表していたこと。ただの背景になっている人がひとりもいません。

ヒロインのセプリンは儚さを、Mの腹心であるターナーは忠誠を。
悪役のシルヴァはモンスターチックなカリスマ性を。一度はボンドを圧倒させたパトリスの俊敏さ。マロリーの厳しさ。(ボンドに対して赤点を示したのは、彼が同じ軍人かつ中佐で、体が動く限界を知っていたからなのではないかなと思います)新しいキャラクター、Qはなんだかとてもキュート。強面のボンド中佐のいなしかたもうまいうまい。
特にMは、今回の作品の核をなすヒロインですが、今まで培ってきた、彼女の格を強く感じました。

MはMの輪郭を失っていないのですよね。彼女自身に深くかかわる物語でありながら、ジュディ・デンチさんの育ててきたMの佇まいは損なわれることはありませんでした。
 

以下は私感を。ネタバレ含みです。

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「ヴィクトリアン・ジャズ」宝塚歌劇花組バウホール公演~流れ星と恒星

11月20日、宝塚歌劇バウホールにて、望海風斗さん主演の「ヴィクトリアン・ジャズ」を観劇しました。
宝塚専属演出家・田淵大輔さんのデビュー作品です。

舞台はヴィクトリア朝の繁栄を誇るイギリスは倫敦。主人公はしがない奇術師のナイジェル・カニンガム。演ずるは第89期生・望海風斗さん。
軽快で明るいムードに引き込まれ、終始ニコニコしてしまった作品でした。
最初から終わりまで、劇場内に笑い声が響いていました。

私はコナン・ドイル作のシャーロック・ホームズが子供のころから大好きでした。シャーロッキアンと呼ばれるファンの方が著された研究書も読み漁っていた時期があり、ホームズの時代~ヴィクトリア朝ロンドンに対する憧れは強いです。(森薫さんの漫画「エマ」もお勧め。)
いつか宝塚でホームズ物を観たい観たいと願っていたのですが、今回はヴィクトリア時代の奇術師が主人公。これはぜひバウに走らなければ!と心が馳せていました。

・・しかし、今現在のヴィクトリア時代の印象は「経済は発展したけど、表向きにはわりと地味な時代」。
質素倹約を大切にする女王の精神により、あくまでも建前は保守的な時代。特に紳士の服装は黒かグレイが多く、派手だったり冒険的なファッションは少ない印象です。宝塚歌劇の舞台にするには、やや大人しい時代です。一体田淵先生はどう料理されるのだろう、と期待と不安の気持ちも持っておりました。

あらすじ

巨大金庫を使った脱出王を名乗る奇術師・ナイジェル・カニンガムは、商売道具の金庫を借金のかたにオークションに売り出され、今危機に陥っていた。
同じころ、「英国心霊主義協会」という団体が、降霊術師を募集していた。
ナイジェルの得意とするのは、脱出術の他にもう一つ・・本人も見落す外見上の特徴から、数時間前の行動や癖、家族の様子まで言い当てる観察力。
その眼力を生かした「奇術」で協会に入り込めないかと考えたナイジェルは、降霊術師を名乗り「心霊主義協会」の面々を騙すことにする。
思惑はまんまと成功。ナイジェルは凄腕の降霊術師として協会に認められ、特に顧問を務める医師コナン・ドイルはひどく感激するのであった。
協会に持ち上げられ名を高めたナイジェル。そんなある日治世者ヴィクトリア女王の招待状が届く。
なんと女王は、既に故人となっているアルバート公と降霊術を使い話したいというのだ。ドイルと共に女王に謁見したナイジェルは、女王が本当は降霊術を信じておらず、別のある依頼のために自分を召喚したのだと知る。
公務を休んでいる女王のもとに、死んだはずのアルバート公の手紙が届いていたのだ。内容は一端頓挫した、英国と大陸間鉄道の建設を勧めるもの。
いまになって、政治的な内容の怪文書を送ったのは誰なのか。皇太子に議会にと、なりゆきで自らの首の無事もかけた、ナイジェルの調査が始まった。


ぴんと来た方もいるかもしれないのですが、もろに「奇術」はシャーロック・ホームズの推理術!ヴィクトリア女王はまるで007のMのような存在感。

昔大好きだった偕成社のシャーロック・ホームズシリーズや宮崎駿監督の名探偵ホームズも連想しました。どちらもホームズが明るいお兄さんなのですよね。

テンポよく、まさかの豪快なドンでん返しもあり、ちょっと「あなたの知らない世界」も関わって。歴史と絡んで魅力的な人物も一杯。一幕の終わりはまさか議会でそれするか~!と心が沸き立ちました。


ナイジェルさんの望海風斗さん。全国ツアーでも強く印象に残った、演技良し歌良し、コメディも良しの魅力ある実力派の方です。今回はそよ風のように軽やかなお兄さんでした。マントが良く似合います。
最初は翻弄されながら、国会議事堂での大舞台をこなす。愛すべき性格の人物だったと思います。歌はジャズがメインであり、歌うのが難しそうな曲ばかり。見て聞いて、破たんの全くない主演ぶりでした。

コナン・ドイル役の鳳真由さん。感激屋でドジなコナン・ドイルを見ていてどこか懐かしいなと思っていたら、一昔前のワトソン君でした。
外見はハンサムですが、明るくて一途で可愛らしかったです。ナイジェルと、まるで子供同士のように誤解して喧嘩して仲直りするコンビぶりが微笑ましかったです。

ヒロインのサラ・ウォルターズは桜咲彩花さん。眼鏡っこヒロインです。
前向きで情熱的なヒロインで、コメディエンヌ的な場面もありましたが、度を越さず可愛らしさや品はそのままでした。ナイジェルとの恋愛はスタート地点という感じです。

鍵を握る女優のアリス・ケぺルは仙名彩世さんは野心家。こちらも可愛い感じでしたが、野心や野望は持っているわ!と歌い切る場面もあって素晴らしかったです。

花組は娘さんが輝いている印象がありましたが、今回も三者三様のヒロインの花が咲いていました。

物語の中核に坐するヴィクトリア女王は桜一花さん。素晴らしかった・・。
バッスルの入った喪服のドレス姿も美しく、豊かな時代の治世者としての強さ、微かに見える迷いや脆さ、大きな子供を持っていながらも失われない女性的な感覚も感じられて、アルバート公と深く愛し合っていたのだなあと想像させられました。

全国ツアー「長い春の果てに」のナタリー役も美しさも繊細さもある女役の演技で({ファントム」のカルロッタも華麗でパワフルな悪役でした!)目が離せない方だなあと思います。小柄な娘役さんだけど、そのなかに娘役としての技術や細やかな心情を持たれている方ではないかと。次の「オーシャンズ11」も目が離せないです。

中心に揺るがず存在する恒星は女王、流れ星のごとく動き回るのはナイジェルだったのではないでしょうか。

息子のエドワード皇太子は柚香光さん。柚カレーという愛称でも愛されている方のようですが、キラキラしていましたね。エドワードは、正直何の苦も無く無邪気に育ったまま大人になってしまった王子様。口髭は生やしているものの大きな子供。きつい言い方ではバカ殿様(大汗)でも、本当に立ち姿は美しく、軍服姿で幼い口調というギャップも許されました。
やがて、ヴィクトリア女王とエドワードは、対立しながらも同じ心情を分かち合う母子なのだなあとわかります。

降霊術というオカルトが政治の場で取り扱われてしまう所、イギリスと大陸間のトンネル建築という世情、細かいところではケペルの犯罪など、あの時代の雰囲気をよく取り扱われていたなあと思います。かといってマニアックに偏らず、誰でも楽しめる娯楽作として充分な出来でした。

ですが、ちょっと小姑的ですがお衣裳の所では少し注意したかったかな。時代に忠実な衣オリジナルの装作りなど難しいと思うのですが、幾らフリーダムな奇術師とはいえ、吊るしの普段着そのままで女王の謁見はありえないと思いますよ。皇太子に会う次の場面でちゃんと正装してきたのですから、一場面早くしても良かったのではないかなあ。
また、十二分に堪能してしまったのですが、あまりに周りの人物が個性が強く魅力的だったためか、軽やかなナイジェルが媒介者の役割になってしまった面もある気がします。望海さんの弾けぶりには今後に期待かな。
今後は「ナイジェル・カニンガムの思い出」とか、シリーズものにしていいかも^^

観劇日は撮影機材が入っていました。ヴィクトリア時代が好きな人にも、こっそりシャーロッキアンにも見て頂きたい作品ですから、番組やDVD化してほしいなあと思います。
最後のショー場面は男役さんは黒のスーツ・娘役さんは黒のドレス。短い場面でしたが、娘役さんの裾捌きの美しさにまた酔いました。技術力の高さも花組は印象に残ります。宝塚の中で一番歴史が古い組として、継承され続けていく心根があるのかもしれません。

笑顔が絶えない作品で、面白かったです!本日は千秋楽ですね。花組生&田淵先生、スタッフの皆さま、お疲れ様でした!客席が自然と笑顔になってしまう作品を有難うございました。

プロフィール

高砂 舟

Author:高砂 舟
twitterもやっています。
@takasago_fune

偏った本読みと太極拳が趣味です。低レベルですが腐です。
今はグレアム・グリーン継続中。星野道夫さん、宮澤賢治氏、藤沢周平氏をよく読んでいます。
植田正治氏の写真も大好物。

大人計画とグループ魂とっかかり中です。

宝塚は長く観ています。観劇回数は少なくとも、おばあさんになるまで細く長く見ていきたい所存。

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